人生の最期のとき、
不思議な人物が、我々の側に現れる。
そして、その人物は、
我々に対して、こう問いかける。

「いま、一つの人生を終えようとしている、おまえ。
もし、おまえが、この人生とまったく同じ人生を、
もう一度生きよと問われたならば、
然り、と答えることができるか。
いや、さらに、
もし、おまえが、この人生とまったく同じ人生を、
何度も、何度も、永遠に生きよと問われたならば、
然り、と答えることができるか。
その永劫に回帰する人生を、
喜んで受け入れることができるか」

その不思議な人物は、
我々に対して、そう問いかける。

「人生の成功とは何か？」PHP研究所より
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これは元々ニーチェの「永劫回帰」の思想を田坂先生が問いに変えてくださったものです。

皆さんは、いかがでしょうか？
今の人生をもう一度、いや何度でも繰り返せと言わてれ、「然り」「喜んで！」と答えられるでしょうか？

話は変わりますが、先日NHKで「和食ふたりの神様最後の約束」というドキュメンタリーをやっていました。

この中で、すきやばし次郎の次郎さんは、90歳を超えて「もう一度生まれ変わっても寿司屋をやりたいねえ」と仰っていました。

そうなのです。今の人生が最幸だと感じてるならば、「もう一度生きろ」といわれても「もちろん、喜んで！」となるのです。いや人から言われなくても「もう一度この人生を生きたい」と思うのです。

最幸の食事、最幸の景色、最幸の音楽、何でも「もう一度体験したい」「何度でも体験したい」って思いますもんね。

こう言うと、時々「いやもう最幸の人生だったから、今度は別の人生を送りたい」という方がおられます。それはそれで素晴らしいでしょう。

でも、その時もう一度問うて欲しいのです。もし強制的に「もう一度今の人生を生きろ」と言われた時でも、「はい、喜んで」となるかどうかを。

仕事でもそうですよね。「次の人生でも、もう一度同じ仕事をしろ」と言われた時に、「喜んで」となるかどうか？

夫婦もそうかもしれません。「次の人生でも、もう一度同じ人と結婚をしろ」と言われた時に、「喜んで」となるかどうか？

そして、もし「え〜、また同じ人生〜」「また同じ仕事〜」「また同夫婦〜」と感じるならば、それは「成功でも幸せでもない人生・仕事・夫婦生活」を今送っていることなのかもですね。

 

田坂先生のお言葉や問いは、時に非常に厳しいです。
だから正直いうと、何ヶ月もご本を開きたくない時もあります。
でも、そんな時こそ、その真実の言葉や問いに向き合うことが必要だと思うのです。

Q.今の人生をもう一度、いや何度でも繰り返せと言わてれ、「然り」「喜んで！」と答えられるか？

皆さんも、ぜひ一度立ち止まって深く考えて観られてはいかがでしょうか？

今日という1日が、皆さまにとって最幸の1日でありますように。感謝・合掌