上村光典オフィシャルサイト

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~ビジネスをハピネスにする~

上村 光典 
(エンパワーリング 代表取締役)

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2017/05/19 8:59
モチベーション・エンパワーリングリーダーシップ・上司力

ミスターラグビー「平尾誠二さん」の魂からのメッセージ

昨日、ミスターラグビーといわれた故平尾誠二さんの奥様である恵子さんから、彼の新刊「人を奮い立たせるリーダーの力(マガジンハウス編・刊)」を奥様直筆のお手紙を添えて送っていただきました。http://amzn.to/2rxiNVK

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僕は、奥様とは面識がないので、多分平尾さんの交友リストか何かが残っていて、それを元にお送りいただいたものと思われます。

まずは亡くなったご主人の関係者に、そうして一冊一冊手紙まで添えて自ら送られる奥様の思いを感じる時、既に胸の奥が熱くなりました。

そしてページをめくると、そこには生前の平尾さんのたくさんお写真入で、彼の至極の名言の数々。お写真があることで、1ページ1ページ、平尾さんから語りかけられているように感じるご本です。

例えば、次のようなものです。

・何かを変えられたと実感できたら、その人間はひと皮むける。
・自由を行使するためには、厳しい自己統制が要求される。
・リーダーシップの質は、求心力のレベルにある。
・聴く側を共感させることが行動の原動力になる。
・自信は経験からしか生まれない。
・幸せかどうかは、本人が望む通りに生きられるかどうか
・不安や弱さが人間を成長させる。
・自己の確立は、自分を見つめることからはじまる

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そして本文がそのように素晴らしいのは言うまでもないのですが、最後の奥様である恵子さんの特別寄稿、「家族への言葉」がまた素晴らしかったです。

その一部だけご紹介します。

_ここから_

平尾とは、生涯にわたり喧嘩をしたことがありません。こんなことを私が言うと「喧嘩するほど一緒におれへんがな」という彼の声が聞こえてきそうですが、とにかくいつもおおらかで愛情深い人でした。

ある時地方での試合を観に行くときに、車運転していた私が高速道路の降り口を間違えて、飛行機に乗り遅れたことがありました。大切な約束事を守れなかったことに動揺し、謝る私に彼はこういったのです。「これは乗るなってことやな。気にせんでええよ。あとはこっちでなんとかするから」
起こってしまったことに対してクヨクヨするのではなく、その後どう対処するべきかを考える人でした。

病気が発覚したときでさえ、まるで動じることなくその事実を受け止めていました。何事もなかったように仕事をこなし、家では読書したり、お笑い番組を見たり、いつものように冗談を言ってよく笑って過ごしました。その姿に私と子供たちが逆に励まされていました。

〈中略〉

いつも過ぎたことにとらわれず、今できることは何かを考え、 究極的な時でさえぶれない人でした。

「飛ばしすぎたなぁ。でも今まで1度も妥協したことがない。いつも全力でやってきたから、公開することは何もない。もしもまた生まれ変わったとしても、やっぱり同じ生き方をする。こんな風に維持させてくれた君に本当に感謝している。ありがとう「そのように言いました。

〈中略〉

私たち家族はあなたに出会えて幸せでした。

こころをこめて、“ありがとう”

_ここまで_

僕は、この特別寄稿を読ませていただいた所で泣いてしまいました。

もう何の涙かわからないくらいです。

・同学年で、同時代を生きた、そして一緒に仕事もさせていただた平尾さんが亡くなってしまったことを再度実感した涙。
・僕でさえこんなに悲しいのに、奥様や子供さんのお気持ちを考える時、そのお辛さに対する涙。
・この特別寄稿にあるように、周囲の思いや出来事とは関係なく、最後まで堂々と生ききられた平尾さんの生き様に感動する涙。

もう色んな思いが混じって泣きました。

実は、このご本は4月に発刊されて既に大ベストセラーとなり、話題になっていることをメディアや広告をみて知っていました。でも、なぜだか、買おうという気になれませんでした。

それは、この本を読むことで、こうして涙することを既に予感していたからだと思います。

でも、奥様のご厚意で今、僕の手元に届きました。

だからこそ、時に辛いですが、逆に何度も何度も読み返して、敬愛する平尾さんのイズム・魂と向き合い吸収しようと思いました。

本当に送ってくださった恵子様、そして今はなくとも、こうしてメッセージを送って下さる師であり魂友の平尾誠二さんに改めて深く御礼を申し上げます。感謝・合掌